アフリカ大陸初日。エチオピアの洗礼。

アフリカ大陸初の目的地はエチオピア。

機内食を食べ、束の間の眠りに入ったつもりだったが、気がつくと機内には到着準備のアナウンスが流れ機体は着陸態勢に。

「えっ、もう?」

無理もない。連日の寝不足。

窓の外はうっすらと昇る太陽が見える。

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いやー、初のアフリカ。

マジ緊張するんですけど。

 

機体は雲の中をつき抜け、エチオピアの首都であるアディスアベバのボレ国際空港に到着する。

 

 

 

 

第3章。アフリカ編の始まり。

 

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エチオピアはビザが必要。

空港でもビザが取得できるというので事前に写真を準備していったのだが、結局写真は不要で20US$を払い、あっという間に手続きが済んだ。

聞かれたのは滞在日数だけ。

なんだ。こんなものか。

 

 

荷物を受け取り、キャッシュカードで現地の通貨を少し引き出した後、
ホテルへ向かう手段を考える。

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「誰やね、お前!」

 

 

 

ともあれ、まだ日が明けたばかり。

まだ街中には人が少ないだろうから安全には注意をしないといけない。

なになに。ガイドブックによると空港内の政府系タクシーが高いが安全とある。

早速、価格をチェック。

値切って300ブル。1ETB(エチオピアンブル)=約5.3円(2013年11月時点)

…。

 

はい却下ー!

 

 

 

 

空港の外に出て、青色の個人のタクシー or バスを探す。

 

バスが安くていいんだけどなー。バス停がどこかわからないし、降りるバス停わからないし、バス停からホテルまでの道もわからん。

 

 

100~150ブルだったら個人タクシーに乗っちゃってもいいかな。

タクシーの価格を聞く。

150ブル。

「100ブルになんないっすかね?」

「120ブルだ。」

なんか随分聞き分けが良いな。

 

120ブルで妥協し、いよいよ街の中心へ。

初のアフリカ大陸。

これから何が待ち受けているのだろうか。

 

しかし到着初日からタクシーの価格交渉も上手くいき、順調なスタートと言って良いだろう。

 

個人タクシーは車体の青い車両と聞いていたのだが乗ったのは10人乗りくらいのミニバン。

 

他のお客さんを待っての発車と思いきや、ミニバンは自分だけを乗せて出発。

 

客引きは助手席に乗り、なぜか体の超ゴツイ男が運転。

 

お客さんは俺一人。

 

 

んー。なんかおかしいな。

 

 

というか非常におかしい。

 

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ミニバンは街の中心へ向かう。

 

車内は終始沈黙。

 

 

これは何かあるんじゃないかと思っていたが20分後、ミニバンは何事もなくホテルの前へ到着した。

 

なんだ、何ともないじゃないか。びっくりさせやがって。
まぁそうだよな。そんな強盗とかぼったくりが頻繁にあっちゃひとたまりもない。

 

 

大男「よーし、着いたぞ。220ブルだ!」

 

ブブーッ!(飲んでたジュースを噴き出す)

 

220ブルって、事前合意していた価格と違うー!

 

運転手の大男が車を降りて、こちらに近づいてくる。

 

「いや、俺は220ブルで合意した。お前が始めに150から下げてくれと言うから220にしてやった…。じゃなかった、250というから220にしてやったんだ。」

 

間違えるなよ…。

 

「警察呼んでもいいんだぞ!俺達は220ブルで合意したんだから。」

 

 

それって俺のセリフじゃ…。

 

 

大男「なんだよ、言ったじゃねーかよー」

 

大男が自分を小突く。

本人はちょんと小突いたつもりだろうが、どうみてもジャイアン。

ジャイアン in エチオピア。

 

 

しかし、冷静にこの問題を解決せねばならない。

 

 

はっ、俺はこう見えても、一格闘技ファンの端くれ。

 

 

昔、本で読んだ関節技基礎の基礎のついに役立つ時がきた。

 

もう一人の小さい方は何かあっても得意の三角締めでなんとかなるだろう。

しかしこの映画グリーンマイルの囚人役みたいな体格をしてるデカイ方が曲者だ。
首が太すぎて三角締めは絶対無理だ。

 

どうする。
どうシュる?(うちのばあちゃんが入れ歯でどうするの発音がこうなる。)

 

 

すると、なんと偶然に警察官がやってきた。

 

救世主!

 

 

あまりに一般市民の格好をした警察官。

頼りなさ度100%!

しかも、あきらかに問題に関わりたくなさそうな雰囲気を前面に押し出している。

 

 

事情を説明。

 

 

しかしジャイアンと会話してくれる。

 

「150ブルで良いってよ。」

 

 

警官は150ブル払えば解決なんだから早く150払っちゃいなよというジェスチャーをする。

 

ちくしょー。150って標準価格じゃないかよ。

 

 

ちくしょー。俺の負けだー。財布から紙幣を取り出す。

 

130。

 

「俺は普段バスしか利用しない旅行者だからな。」

 

大男に泣く泣く130ブルを手渡す。

 

 

大男「…。

 

F○CK YOUー!」

 

 

 

こうして問題は解決。

 

 

この価格交渉の勝者を知る者は誰もいない。

 

 

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